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透析コラム

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人工透析はお酒が関係している?腎臓病の原因とアルコールとの付き合い方を解説します!

「お酒は腎臓病を悪化させるの?」
「人工透析をしているけどお酒が飲みたい」

人工透析をしていると、食事や水分量に制限が出てくるため、我慢をしている方も多いのではないでしょうか。なかでも、嗜好品の1つであるアルコール類は身体に悪いイメージがあり、控えた方がいいと考えている方もいるでしょう。

人工透析をしている方の飲酒は、身体の状態によって異なるため、必ず主治医に確認する必要があります。

今回は、人工透析と飲酒の因果関係、また腎臓病の原因とアルコールとの付き合い方を解説します。

人工透析患者は飲酒してもいい?


医師から人工透析の必要性を認められた方の飲酒は、腎臓病の合併症や服用中の薬、長期的な体調などにより変わります。そのため、お酒を飲めるかは主治医の判断が必要です。
人工透析を必要とする方がお酒を飲む際に、とくに気をつけなければならない点は下記の通りです。

  • ・肝臓や膵臓に異常が見られる
  • ・降圧薬を服用している
  • ・糖尿病からなる高血糖やアルコール性低血糖のリスクが高い
  • ・尿酸値が高値
  • ・体重の増加幅が大きい

実は、今のところ、アルコール摂取が腎臓に負担をかける研究結果は出ていません。
お酒を飲むことで、料理やおつまみに含まれるタンパク質や塩分を普段の食事よりも多く摂取してしまう傾向があります。
また、人工透析を受けている方は水分制限があるため、飲酒量も1日の水分量として計算しましょう。

お酒の飲み過ぎは腎臓病の原因になることも


お酒を飲み過ぎると、腎臓病を発症するリスクが高まります。
1日あたり「純アルコール換算で60g以上」の飲酒は、腎機能低下をもたらすことが分かっています。具体的な量で例えると、ビールロング缶3本・日本酒3合に相当します。

日本人の「適度な飲酒量」は、男性で純アルコール量が1日に約20〜25gが妥当だとされています。なお、女性は男性と比較してアルコール分解速度が遅いため、男性の摂取量の半分から3分の2くらいの量が適当です。

過度の飲酒は腎機能を低下させる

1日あたり「純アルコール量60g程度」以上の飲酒が腎機能低下のリスクとなる一方で、純アルコール約20g程度の飲酒は、腎機能低下の予防につながる可能性も出てきています。なお、アルコール量20gの具体的な量は、ビールロング缶1本・日本酒1合程度です。

ただし、少しでも飲み過ぎると「適度な飲酒」の効果は無くなってしまいます。毎日お酒を飲む方の純アルコール摂取量が20gを超えると、「適度な飲酒」をする方と比べて、腎機能が30%以上低下することが確認されています。

大量の飲酒は、腎機能に明確な悪影響を与えると言えるでしょう。適度な飲酒量を守ることが、自然とアルコール摂取量の抑制に繋がります。適度な量の飲酒は腎臓病の予防に効果があるとされているため、腎臓病を発症していない方にとって、飲酒が必ずしも身体に悪影響を及ぼすものではないことが分かります。

糖尿病や高血圧も併発する

慢性腎臓病は、多くの疾患を併発することがあります。併発しやすい疾患は以下の通りです。

  • ・糖尿病
  • ・高血圧
  • ・脂質代謝異常

高血糖の状態が続くと、老廃物をろ過する腎臓の糸球体にダメージが蓄積します。糖尿病を原因に腎機能が低下した状態を糖尿病性腎症といいます。
また、血圧が高い状態が続くことも非常に危険です。腎臓の血管にも負荷がかかり、糸球体のダメージが進むと、腎硬化症と診断されます。糖尿病性腎症と腎硬化症は末期腎不全に移行しやすい2大疾患です。

腎臓病は、脳卒中や心筋梗塞といった疾患の原因にもなり、認知症を誘発するリスクが高くなることが分かっています。慢性胃腎臓病によるだるさや頭痛などの自覚症状が現れる段階になると、病状がかなり進行している状態です。

腎臓病はもちろんのこと、脳卒中や心筋梗塞の予防も行うには定期的な検査が欠かせません。検査結果から腎臓病を早期発見し、症状に応じた治療を開始させることが可能になります。

ノンアルコールビールは腎臓に悪い?

ノンアルコールビールとは、アルコール度数が「1%未満」の飲み物のことです。アルコール度数が「1%以上」になると、日本の酒税法で「酒類」に分類されるため、ノンアルコール飲料と呼ぶことができません。

ノンアルコールビールは、普通のビールに比べて塩分やたんぱく質が控えめといった特徴があります、風味を活かすために添加物を多く含んでいる場合がほとんどです。
そのため、リンを過剰摂取する可能性があり、腎臓病の方はできるだけ無添加のノンアルコールビールを選ぶことが推奨されます。

人工透析患者のお酒の上手な飲み方


医師から飲酒の許可を得た場合でも、満足するまでたくさんのお酒を飲むことはできません。
日常的に水分や栄養成分の制限があるため、水分量や塩分、リンといった成分量に注意しながらお酒を楽しむことが大切です。

飲酒量は1日の水分量に含める

飲酒する量は、1日の水分量に含めます。
透析患者さんの水分量は、血液透析患者さんで「可能な限り少なく」、腹膜透析患者さんで「腹膜透析除水量+尿量」の基準があります。具体的な目安だと、1日約500〜600mlが妥当です。

なお、1日の水分量の目安は、水やお茶といった普段飲む水分量も含めます。お酒の種類によって100mlあたりに含まれる水分量は異なりますが、実際に水分として飲んだ量をカウントしましょう。1日の水分摂取量をオーバーしないように、計算しながら飲むことがポイントです。

また、水分量の少ないお酒を飲むとしても、水割りを選んだり果汁や炭酸水で割ることで水分量が増えるため注意が必要です。

お酒やおつまみに含まれるリンやカリウムの量をチェックする

お酒の種類によっては、カリウムやリンが多く含まれていることがあります。一般的に、ワインや梅酒といった果実酒には、カリウムが多いことがほとんどです。
醸造酒は微量のたんぱく質が含まれ、カリウムは赤ワイン100mlに対して110㎎、ビール100mlに34㎎含まれており、リンも若干ではありますが含まれています。なお、蒸留酒はたんぱく質およびリンを含有していません。

一緒に、おつまみに含まれるリンやカリウムの量もチェックしましょう。
乾きものと呼ばれるおつまみには、カリウムやリン、塩分が含まれる量が多くなります。チーズを選ぶならクリームチーズ、冷ややっこやもずくを食べるのであれば調味料も工夫するようにしましょう。

慢性腎臓病を予防するには

腎臓には、余分な老廃物を尿として排泄する働きがあります。そのため、腎機能が低下すると血液検査や尿検査で異常値が示され、腎不全と診断されます。
腎臓機能が大幅に低下する末期腎不全になると、生命を維持するために人工透析や腎移植が必要になります。

慢性腎臓病の診断基準は、下次のいずれか、もしくは両方が3カ月以上続く状態を指します。

  • ・尿検査や画像検査、血液検査で腎機能に明らかな障害があり、なかでも尿検査で15g/gCr以上のタンパク尿、もしくは30mg/gCr以上のアルブミン尿が検出されている
  • ・血液検査による数値で、糸球体ろ過量(GFR)が60mL/分/1.73㎡未満である

慢性腎臓病は、生活習慣病を原因とすることがあります。
そのため、定期的に健康診断を受けて糖尿病や高血圧、脂質異常症を発症していないかを確認することが大切です。
異常が見られた際には、医療機関を受診して必要な治療を開始しましょう。

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